私には娘が一匹おりまして、今、中3です。
私が一人で作って産んだみたいな顔して出てきた赤ん坊でした。ええ、まるきり私のコピーを錬成してしまったと思っていたんですがね。
お年頃になった娘は、最近いろいろ細かい事が気になり始めた様子でして。
「ねえ、どうして、ママもパパも二重まぶたなのに、うちだけ一重なの?」
「おばあちゃんが一重だから、かなあ?」
「ママが実は整形ってことはないよね?」
「ないですよっ」(ママちゃんの高校生時代の写真みろよ!)
「ねえ、どうしてうちの足は大きくて太いの?」
「えへん。ママもです。おまけに臭くて。まじごめんー。」
「ねえ、どうしてパパは痩せてるのに、うちは太ってるのかな?」
「ママが昔、肥満児だったからですかね。怖いですねー。」
「運動音痴なのは誰に似ちゃったの?」
「ママが聞きたいわ~。誰に似たの、あんた」
「だいたい、どうしてうちだけチビなの?」
「パパの家系みたいだねえ。」
「ねえ、どうしてうちの爪はみっともない反爪(そっくり返って生えてる爪)なの?」
「あーあ・・・そんなとこだけパパに似ちゃって・・・。」
「そもそも、うちがヲタクになったのはさ・・・」
「はいはい。ママのせい、ママのせい。」
「ねえ、もしかして、うちって失敗作?」
「そ、そんなわけないわよっ。可愛い可愛い一人娘ですよ。よしよし。」
わが娘ながら、なんと不憫な子でしょう。
確かに、親戚の子見てても、いろいろとおかしいのです。子供って何でこんなに似て欲しくないとこばっかり似るんですかね。
そりゃあ恥と欠点だらけの私たち夫婦ですが、寄せ集めればそれなりにいいとこだってあるんですよ?祖父母の代から遡って優性遺伝のルールを発揮し続けていれば、運動神経抜群・超秀才でお目目ぱっちりの美少女となっていたって、ちっともおかしくないはずなのにっ。
いやしかし。待てよ?
もしや、これこそが優性遺伝の結果ということはないですかね?
つまり、何を優性ととらえるについて、私の認識の方が根本的に間違っていたのではないだろうか。
そう、例えば。
二重まぶた。これ優性遺伝対象となるのが常識と聞いた。
だが、常識をこそ疑え!
生物として二重の方が優れていることの証明を貴様はできるのか?
一重の方が居眠りしていても気づかれにくいという確かな利点があるではないか。もしやこれぞ現代日本にフィットした遺伝形質なのではあるまいか?
反爪、あれだってそうだ。いざという時武器になる。娘寝かしつけてた時代に、蹴られて何回か血を見たもんね。もしかして満員電車で痴漢に会ったときとかに役立つのかもしれないぞ。
チビで運動音痴のぽっちゃりメガネっ娘。
条件を全部並べてみてみたら、何かの二次元キャラへと変貌を遂げつつある途中段階のような気もしてきた。子リラックマに似てると前からこっそり思ってたの。うん、この後いつか、人類を超えたペットっぽい凄く可愛い生き物に進化するのよ、きっとそうよ。
ヲタク性質。
これぞ間違いなく未来人の証。いやマジでこれって才能なんだってばよ。だから優性遺伝しました。何か文句ある?
あらあら、そんな風に考えれば、うちの娘ってば、すんごい優性遺伝の賜物じゃありませんか。神様ありがとう私にこんな素晴らしい子を授けてくれて。
・・・え?大足・太足・臭足は何の役に立つのかって?
知らね。何かの武器になるんじゃないですかあ?
えーと、例えば、ホラ、立体機動装置を装着した時に全身バランスとりやすかったり、ブーツの臭いだけで巨人に食われずにすんだりとか。いろいろさ。
おっと進撃方向へ話がずれまくりました。
いつものことながら、何がいいたいのか良くわからない記事ですね。結論代わりに、うちの夫婦漫才でも置いておきますか。
「という訳で、なぜ娘が私にだけ似てあなたに似ていないかを考察してみました。」
「相変わらずお前ヒマやなー。」
「科学的実証データを信じれば、あれは優性遺伝の結果なのです。」
「なんやそれ。恐ろしい結論だしおってからに。反論でけへん空気を感じるんやが。」
「つまり、あなたよりも私の方が生物学的に優れた生き物だったのです。」
「・・・・お前が、すごく強い生き物だって事は、認める・・・」
本日の保守記事は以上です。ではまたー。