本日、フランダースの負け犬を観て参りました。
私、この舞台を本当に楽しみにしていまして、この日が来るのが待ち遠しかった。
そして、期待通りで、大満足しました。
だから、感想というよりは、ほとんど御礼を言いたい気持ちでして、くどくどしい事は書かず、さらっとまとめたいと思います。
動機としては、役者目当てで観にいきました。
でも、「矢崎さんだー」「ヒラタールだー」「稲葉くんだー」とか、そういう役者チェック意識が途中からどんどん薄れ、いつものヨコシマな私にしては考えられないくらい、物凄く素直な気持ちでお芝居そのものをじっくり見ていたと思います。
一言でいうならば、私が想像し期待していた通りの”ザ・演劇”を見せてもらったという気持ちでしょうか。
そう。「舞台」でなく「演劇」。
その違いはいったいなんなんだよ、とつっこまれても、うまく答えられないから、困っちゃうんだけれども。
濃厚な劇団臭・サブカル臭を残しながらも、独りよがりな青臭い政治色や説教臭さは綺麗に卒業しており、きちんと商業演劇しながらも、若々しい躍動感と自由さがあって、、、、
何より、役者を活かすことを知ってる人が作ったお芝居だと思いました。はい。
劇場に溢れる笑いが素敵でしたね。
役者ファンたちは、自分のご贔屓が凄く楽しそうに演じてる姿を眺めつつも、その役者と自分とだけの二人だけの世界に篭ってしまうことなく、あくまでも芝居の世界を皆で共有できていた。
お芝居好きな人たちと一緒になって、その空気感を堪能できたのは嬉しかったです。
なるほど、これが「舞台は観客がいて完成するもの」というやつかと!!
人によっては、あれを「内輪うけ」ノリなどと皮肉る人もいるかもしれませんが、私にとっては十分新鮮で、楽しかったんです。
そして、それこそが味わいたかったものなんです。
つくづくと痛感しました。
役者は、眺めるだけの鑑賞品ではないってことをね…。
動いて声だしてこそ役者。伝わってくる熱気にこちらも応えて。
醍醐味を教えていただいた気分です。また次の舞台も拝見たいと思います。ありがとうございました。