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Channel: 妄想泥棒のブログ(銀英伝・ハガレン二次創作小説とマンガ・読書・間宮祥太朗ドラマ感想)
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舞台感想<ヒストリーボーイズ> ※ネタばれ注意

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※開幕したばかりの作品ですし、ネタばれがお嫌な方は避けてください。お願いします

そうとははっきり言われてはいませんが、オックスブリッジへの進学率からいって、舞台はイギリスのバブリックスクール(エリート進学校)であると思われます。
個性的な男子生徒と教師たちによる群像劇。

イギリスのバブリックスクールが舞台で若手俳優キャスト揃いとくれば、当然予想してしかるべきでしたのに。
ただキャストの顔ぶれだけで観劇を決めチケットを買ったという迂闊な私は、まったく予習も何もしないで臨んでしまい。

正々堂々ホモでした。
だが嫌いじゃない笑

きわどい台詞や演出などもありましたが、決して下品すぎませんでしたし、さほどの本気ホモでもない。
そもそもそこがテーマの作品じゃない笑。ですからご安心ください
あ、でも。小学生の男の子をお連れの勇敢なお母様を見かけた時は、さすがに「坊やダイジョブー?」(ホモ的な意味で)と心配のあまり声をかけそうになりましたw…。

先日、「昔の日々」というやはり英国からの輸入翻訳舞台を観ましたが、それよりは、笑いもあって親しみやすく、台詞や設定などオリジナルにそこそこ手を加えてあったと思われます。
だとしても、英国臭がぷんぷんやで。苦手な人もいるかもしれませんが、私は大好きなんですー。

例によって、台詞には相応の教養知識がないと分からない語彙がいっぱい。
特に本作では、
「学ぶとは、教えるとはどういうことか」
「教養とは何か。その人生における価値とは」
というテーマなので、英国人にとっての教養アイテムがばんばん出てくる。

私などは、ハイブロウ気取りたくても、所詮さほどの教養人ではございませんので(真の教養人はヲタク小説など書いて晒しません笑)、そういう箇所を深く解説したり考察することなど期待しないでねっ。

ただ、ぼーっと
ヘンリー8世?離婚ばっかしてたエリザベスの父ちゃんだったっけ?」(で、それとこれとで何の関係が?)
チョーサー?大学の英詩概論で無理やり暗誦した記憶がうっすらと」(で、それとこれとで何の関係が?)
ヴィトゲンシュタイン?て、哲学者だっけ?自信ないよう」(で、それとこれとで何の関係が?)
てな有様でしたよー。
でも楽しめたんだから大丈夫!笑

私が唯一威張れるのは、彼らが皆フランス語(英国人の上流にとってはフランス語は結構重要な教養です)で会話していた時に結構分かったこと。どうだすごいだろ?
というのも、私、大学時代に第二外国語を「おしゃれだから」という理由だけでフラ語選択してしまい、異常なスパルタ講師にあたって死ぬほど絞られた経験があるのです。なんとゼミ生の半分が単位もらえないという過酷さ涙。
だから、台詞とはいえフラ語を喋らされる役者さんたちも大変だったとは思うが、一応どの人の発音が一番上手いかとか程度には分かったよ。(誰が上手かったかはナイショです笑)
あ、この箇所はちゃんと字幕でますから安心してくださいね。

あとは、特に印象的だった役者さんたちについて。

1)橋本淳さん
橋本さんファンの方は絶対にこの舞台観るべきです。
個性的な学生たちの中にあって、きちんと話をすすめる割と重要な役どころを務めています。
何より。何度も生でピアノ演奏してくれますよ!とっても素敵ですよ!!
キルヒアイス以来、ようやく再会できて嬉しかったです。

2)太賀さん
物語の後半で、時系列を頭で整理しないと理解しにくい流れがあり、それがラストにもつながる重要な要素なんです。
そこを正しく理解しようと思ったら、太賀さん演じるポズナーの言動と気持ちに注目しておく必要があります。
ピュアさが伝わってくる好演でした。
舞台演技を拝見するのはこれが初めてでしたが、満足しました。桐島部活での役どころと、どこか通じるものがありましたが、やっぱご本人もピュアな方なんでしょうかね?


3)松坂桃李さん
思い起こせば、銀英ラインハルトの時の評判は、私の周囲では「可もなく不可もなく」でありました。
その頃から比べ、格段に上手くなってきたんじゃないですか?スター俳優なのに頑張ってますねー本当に立派です!!
この作品では、一番のイケてる学生役で女はもちろん男からもモテる。ちょっとカリスマ性さえ感じさせるキャラなのですが、はまってました。ホモにおいては攻めの年下…(←黙れげす!)
もとから、天性の華をもつタイプですから、このまま経験を積み重ねて磨かれていって欲しい俳優さんの一人です。

4)中村倫也さん
本作の主演。
正直にいいますとね、実はこの方のお芝居、「ヤンキーくんとメガネちゃん」でしか観たことなかった。私はそんな外道の女でございます。
他にも、最近読み始めた俳優雑誌でインタビュー記事と写真をみかけることが増え、興味は持ってたんです。だからこっそりツイッターもブログも読んでました。
でも、この方をイケメンと思ったことは一度もなかったよ。
しかーし、本作でメガネインテリビジュアルにしあげてきた彼をみて、「やだちょっと実はかっこよかったの?早く言ってよ」と慌てるハメに笑。
演技もさることながら、声。声が素晴らしく素敵でした。こればっかりは舞台を観てみないと分からない魅力でしたね。

そもそも間宮ファンになった一番の理由もあの声にありましたっけ。私は声を重視するタイプらしい。
若手俳優で最も美しい声をもつのは間宮祥太朗という気持ちは今でも変わりないですが、中村倫也さんの声にも相当惚れてしまいました笑。


自由で創造的であれと教えたがっていた個性的な教師が、受験テクニックを重視する若き論客教師の影響力に圧され、自分の教育に失望します。周囲をも失望させたある事件の末、なんと彼は自身の死によって、一番多くのことを教え子たちの心に伝え残すことになるのです。
かなり苦いアイロニーのある結末ですが、そんなところもイギリスっぽいよなと思いました。

まだ観ていない方へ。ぜひお楽しみください。

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