①麦さんによって一命を取り留めた祥平
アパートを訪ねた麦さんが見たものは
死ねずにテーブルの下で隠れる様に丸まり、ずぶ濡れのまま惨めに泣いている祥平の姿でした。
🦁「怖くて、死ねなかった…」
こうして祥平から全てを告白されたであろう麦さんにより、関係者全員へ事態が伝わったと思われます。
(どうしてここで発見して止めに来るのを電話貰った涼ちゃんにしなかったのかなって少し考えたんですが、、、
そうしちゃったら本当に斎藤工と間宮祥太朗の退廃的ブロマンスになり過ぎて、ヒロインスズメの立場消えて無くなってまうわな〜と思いなおしましたw)
(が、どうせならそんな二人芝居も見て見たかった笑)
②怒れない人涼ちゃん
プロデューサー含む関係者が緊急会議。
ちと部外者多過ぎね?とも思いますが、麦さんまで巻き込まれてしまったから仕方ないのかも…
真実を知り、悔しくて堪らないスズメ。
🐤「許せない…最初は、佐野弓子先生は涼ちゃんに撮らせる気持ちだったのに!」
怒りを抑えきれずに言葉にしてぶちまけます。これが涼次にとって望外のチャンスであった事がスズメには分かり、故に悔しさが止まらない。
しかし、それに対してじっと目を瞑り無言のままの涼次…
むしろ、叔母さん達の方が宥めにかかります。
無論、スズメだって自殺未遂をした人間を追い詰めるリスクも知ってるし、祥平が涼次にとって大事な人というのもちゃんと理解して一線を越える気などない。
だからこそやり場の無い怒りを、理不尽に周りにぶつけるしか無いのです。
逆に言えば、こういう身勝手な傍若無人さがある人間は強い。
しかし、一方の涼次は…涼ちゃんときたら…
漸く涼次は口を開くのですが
🐶「スズメちゃん、そういう事、祥平さんには言わないで。」
気弱な涼ちゃんにしては珍しく、きっぱりした強い調子でスズメに言いました。
思わず涼ちゃんを振り返るスズメの顔。
無理もないです。祥平と自分との間にスズメを立ち入らせる気が無いという強い意志表示をされたも同然ですから。
夫婦の絆に亀裂が入り始めた音が聞こえそう…泣
③許しを請う祥平
謝罪と釈明のため現れた祥平。
最早惨めさを隠さず、許してもらえるとは思ってないなどと口では言うものの、
その目は間違いなく許しを請う者のそれで、涼次が口を開いた時の、すがる様な甘えた哀願の顔…(斎藤工の凄さが分かる…)
そして、やはり涼次は許してしまうのです。
🐶「俺の脚本面白いと認めてくれて、撮りたいって思ってくれた。光栄です」
🐶「祥平さんの手で映画にして下さい」
土下座した涼ちゃんのうなじが真っ赤になるほど、内面には様々な感情が荒れ狂っている事が分かる。
けれど、それらを人に決してぶつける事が出来ない涼ちゃん。全てを自分の中に押し込めてしまったんですね…
その姿をスズメは、どんな気持ちで見つめれば良いのでしょうか…
④そして、涼ちゃんは、壊れた
無気力な引きこもり状態となってしまった涼ちゃん。
間宮氏の演技が無駄に上手いので、ここの顔つきとか狂気すら感じて怖いほどだったんですが…
知らなければそれなりに納得出来たかもしれない事を、知ってしまったが故の苦しみ。
吐露して許されて自分だけが楽になった祥平の弱さの分まで背負ったんですから、祥平さんの罪深さたるや…
しかしこの虚ろな涼次の姿は
浅ましくともチャンスを手にしてきた佐野弓子と同じ道を選んだ祥平と、ただの良い人になってしまう涼次との残酷な対比でもあるんですね。
スズメは、そんな夫に不満を募らせます。
⑤ボクテとユーコは良き理解者だけど
「それは涼ちゃん壊れるの無理ないわ」
ボクテの発した言葉に、なんだか救いを感じました。
一般人の我々の視点からは、ただ弱くて意気地なしにしか見えない涼ちゃんですが、創作者の世界にしか分からない苦しさがやっぱりあるのかなあって。
三人が思い起こす秋風塾での経験は、創作の苦しみと喜びというこの作品のテーマが、ちゃんと章を越えて受け継がれている安心をくれて好きです。
🐤「ここぞ、というチャンスを掴めた人だけが生き残る世界じゃない」
やはり、スズメは、今回の事を涼次にとっての奇跡のチャンスだったと思っており、それを手放してしまった彼に失望しているのですね。
ボクテ「自分も一度は終わったと思ったよ。でも、諦めずにがむしゃらに続けてたらまたチャンスは訪れた」
そうだったね…ボクテ。君は強い子。
そしてユーコも。
「がむしゃらに頑張って、足掻いたから、負けて見切りをつける事も出来た。無駄だった経験なんて一つもないよね」
今やユーコと同じ立場になったスズメは、この言葉に深く頷きます。
🐤「涼ちゃんが夢を諦めるにせよ、頑張って続けるにせよ、応援して行くよ」
スズメなりに、何とか気持ちを立て直したみたい。持つべきものは良い友ですね!
でもね…
三人と涼ちゃんとの間には決定的な違いがあるのです。
第一に、涼ちゃんは、何一つがむしゃらに足掻いてなどいない。周りを傷つけない良い子のまま、本心を覆い隠してしまったままです。
第二に、彼は負けたどころか勝負に立たせてすらもらえなかった。彼が本当に望んだ夢は脚本の評価でなく、監督として自分の映画を撮る事。
だから、燃え尽きたのではなく、くすぶり続けてしまっているんだと思うんですよね…
⑥何と100話記念のベイビー
そんな心配してたら、来ましたよー
🐤「私、妊娠したかも!」
おいおい。涼ちゃんあんなになってますけど、どうする?
支え続けていけるのか、スズメ!